監視カメラの効果

 銀行やコンビニ、エレベーターや街頭など、様々な場所に防犯カメラが設置されています。最近では個人の住宅でも利用されていることも増えてきました。いつの間にか、あちこちに設置されるようになった防犯カメラ、これには二つの目的があります。実際に何らかの犯罪が行われた際に、犯人を特定するための証拠とする目的、そして見られているという心理的なプレッシャーによる犯罪抑止効果です。
 実際に防犯カメラの映像を元に、犯人が特定されることもありますし、なかなか犯人が捕まらず、防犯カメラの画像が公開されることもあります。犯罪が起きた場合、犯人探しに大きな効果があるというのはいうまでもなく分かりますよね。そのように犯罪を解決するのに、実際に役立っているという事を理解している人は大勢いるのです。そしてそれがそのまま、犯罪抑止効果に繋がります。自分が犯罪を実行している姿がこの防犯カメラに映ってしまったら、捕まってしまう確率がより高まると知っているということになります。ですから防犯カメラのある場所よりも、防犯カメラの眼がない場所のほうが、犯罪が起きやすいということになるのです。
 防犯目的の商品に、ダミーカメラというものがあります。このダミーカメラは、犯罪抑止効果を狙ったものですが、効果のほどはどうなのでしょう。「見られている」ことが犯罪抑止効果に繋がるのですから、ダミーカメラだとばれてしまえば効果がない、というのはいうまでもないことです。普段、カメラなどのメカに詳しくない一般の人達は、実はダミーカメラか本物の監視カメラなのか、見分けが付かない人というのがほとんどです。ですが、犯罪のプロとも言える人であれば、ダミーカメラの見分け方を研究している人もいるわけです。一般家庭では、ダミーカメラがあればドロボウが入りにくいだろうと高を括って、他の防犯対策が疎かになってしまうこともあります。実はそうした家は、逆にドロボウに狙われやすい家になってしまうこともあるのです。特にひとつだけダミーカメラを取り付け、何ら管理されていない状態を作ってしまうと、むしろ防犯意識の低い家だと思われてしまいます。ダミーカメラがホコリをかぶっていたり、ダミーカメラ以外、特に防犯対策がなされていなかったりする場合などがそうです。
 ダミーカメラの効果的な使い方というのは、ダミーカメラであることが極力分からないようにすることです。昔は、単純に防犯カメラの形状を真似ただけのダミーカメラが主流でしたが、最近は動いたり、ライトが点滅したりすることで、本物の監視カメラに近付いたダミーカメラも多くなっています。本物の監視カメラを使い、その死角を補うような形で設置するダミーカメラはかなり効果があります。ダミーカメラ単体に、それほど大きな効果は期待しないほうが良いでしょう。

 
防犯対策Topに戻る